DMENで提案したいこと(その1)
DMENは出面(でづら あるいは でめん)を集めるシステムです。
この出面は工事現場における作業員の入場時間と退場時間の情報です。
歴史的にはこの出面は協力会社への支払いや、自社社員への給与計算に用いられてきました。
しかし、この出面情報の価値はそれだけではありません。
出面は建設業におけるKPI(Key Performance Indicator) として活用することができます。
KPIは企業の経営管理における用語で、その経営目標の達成度合いを評価するために設定された指標のことです。
KGI(Key Goal Indicator)という用語もありますが、こちらは財務上の目標であり、KPIの帰結がKGIであるといっていいでしょう。
製造業において、KPIは製品歩留まりであるかもしれませんし、サービス業ではリピート率や客単価がそれに相当するかもしれません。
建設業におけるKPIとして是非出面を活用いただきたい、というのが私の提案です。
例えば出面=投入人区 の分析をすることで、自社の強みとする工種を把握し、採算性のよい企業やプロジェクトに対する営業を強化する。
出来高/投入人区をオープンにすることにより、自社内や協力会社間における切磋琢磨を施す。
組織スラックを見つけ出し、新規事業展開の原資にする。
出面はまさにこうした改善運動のKPIになります。
出面をKPIに用いるためには正確性とリアルタイム性が必要です。
月に一度、自己申告する勤務記録表や月報では十分ではありません。
生産管理におけるPDCAと同じで、必要なスパイラルアップや修正はタイムリーに行わねば効果はあがらないのです。
一方でリアルタイムかつ正確にこの出面を集めるのは大変です。
社員や作業員に手書きの日報を出させる、あるいはPCで勤務記録表を作成させる。
こういった作業を毎日させるのはなかなか難しいことです。
カードを発行し、現場すべてにネットワークとカードリーダーを設置する。
これも中小の建設企業にとっては負担が大きいです。
こうした負担を軽減するためにDMENはスマートフォンとQRコードを使います。
最小限の手間とコストでリアルタイムかつ正確な出面を収集するシステムがDMENなのです。
建設業は今、2つの大きな外部環境変化にさらされています。
ひとつは高齢化。もうひとつはオリンピックや万博後の反動です。
若い人材を集め、収益力を強化するためにはKPIによる経営管理と革新が必要です。
そうした問題意識に共感いただける建設企業にDMENをお勧めいたします。